今回は、旅先で撮影した写真をさらにひと手間加えて、奇麗な風景写真にする方法を紹介します。
風景写真のレタッチ方法の一つです。
山や空が水面に反射してるとかっこいいよね!観光地旅館へ行った時の廊下やロビーに飾ってある写真、あーいう写真がPhotoshopで作れるかな?
という方にもおすすめなテクニックです。
Photoshopで風景写真のレタッチを始めてまだ間もない方は、是非参考にして下さい。
画像編集の流れとしては、
- 風景のコピー
- コピー写真の上下反転
- 自然なぼかしでなじませる
- 全体的は色や明るさ調整
- おまけ 反射を使った非現実的風景
こんな感じです。
おまけ の非現実的風景はちょっとした応用編のやり方です。水面の反射が出来たら、挑戦してみてください。
では、いきます!
反射させたい部分だけをコピー
今回レタッチするのは、こちらの写真で富士山とそのすそ野の風景を湖に反射させたいので、まずは水面より上の部分をコピーします。
- 長方形選択ツールでコピーしたい部分を囲む
- Ctrl+Jで選択した範囲を別レイヤーに複製する
今回複製した部分はこれ↑です。レイヤー構成は次のようになっています。
背景は元の写真で、レイヤー1が複製した写真です。
複製した写真を上下反転させる方法
この様に上下反対の状態にしました。
- 編集 ⇒ 変形 ⇒ 垂直方向に反転
を順に追っていくと、『垂直方向に反転』とうメニューが出てくるので、クリックします。
すると、今選択しているレイヤーの画像が上下反転できます。
この、今選択しているレイヤーってのは、さっきのこれだよね!
この複写した、『レイヤー1』が選択している状態にして、上下を反転させます。
バウンディングボックスで下に引っ張るでも大丈夫ですよ!
そして、背景レイヤーと一緒に表示させると、こうなります。↓
水面と陸地の境界線が一直線だったら違和感なく反転完了ですが、今回は黄色い矢印部分が少し一直線ではなかったので、少し手を加えていきます。
※一直線でないことが分かるように、あえて元の写真と上下反転した画像の隙間を開けてみました。
次は、この右の方のちょっとカクッ!となってるところを自然になじませていく方法です。
風景と湖畔の反射部分を自然なぼかしでなじませる方法
なじませる方法はいろいろありますが、今回は
- グラデーション
- 反転画像の空を伸ばす
- ぼかし(ガウス)
の3つの効果を作っていきたいと思います。3つの方法を使うのか、どれか1つの効果を付けるのかは元写真にもよりますので、お好みで使い分けてください。
境界線をレイヤーマスクのグラデーションでぼかす方法
まず、先ほど上下反転した画像のレイヤー(レイヤー1)を選択した状態で、
- レイヤーマスク
を使い、
- グラデーション効果
をかけて、水面に反射する逆さ富士を自然な感じにしていきたいと思います。
レイヤーの状態は以下の状態で、レイヤーマスクのところをクリックします。
レイヤーマスクのアイコンを選択した状態で、グラデーションをかけていきます。
すると、こうなりました。
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一度背景レイヤーを表示させて様子を見てみましょう。
おっ!完成かい?
いや、もう少し手を加えます。
だいたい良さそうなので、水面に反射した富士山は少し上下方向に縮めて、屈折して見えるようにします。
さっきよりも良さそうな感じになってきましたが、元の水面の波と富士山が反射している水面に不自然なところが出来てしまいました。
反転画像の空を伸ばす方法
先ほど反射した富士山の空が足らなくなってしまったので、この部分を延長させる方法です。
まず、レイヤーは反転させて、グラデーションをかけたレイヤーだけを表示させておきます。
つぎは、空の不足部分が自然な感じで空を伸ばしたいので、下記①のように足らない部分を長方形選択ツールで選択します。
この時、今の空の部分も少し重ねて選ぶようにしてください。
選択ができたら、
- 編集 ⇒ 塗りつぶし
をクリックします。
するとこのような設定画面が出てきますので、
コンテンツに応じる となっていることをかくにんして、OKを押します。
はい、のびました。
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次は、いよいよ仕上げ作業に入っていきますよ!
反転して水面に映った風景をぼかす
こちらは水面に映った富士山を少しぼかしている状態です。
ただ反転させただけだと、まるで鏡のようになってしまい、それはそれでもいいですが、それだと少し違和感があったので水面をぼかしていきます。
ぼかす方法は、
- ぼかし(ガウス)
です。
まず、ぼかしたいレイヤーだけを選択します。
そして、上部メニューの
- フィルター ⇒ ぼかし ⇒ ぼかし(ガウス)
です。
あとは好みに合わせてクリックでぼかし完了です。
微調整をして完成
最後に、明るさや水面に反転した風景の不透明度を調整して完成させたのが上の写真です。
今回は、次のように調整しました。
- 明るさ・コントラスト
- 不透明度78%
今回のポイントは、反転させた写真にレイヤーマスクをかけて、水平線のところをぼかしたところだね。
何回か練習すればすぐに覚えられそうだ!
きっと似たような写真で数回練習すれば、写真毎のアレンジもできるようになってくると思いますので、いろいろとやってみてください。
Canon PowerShot SX70 HS 光学65倍ズーム
湖の水面に反射を作り奇麗な風景写真のまとめ
水面に風景を反射させて奇麗な風景写真へレタッチする方法を復習すると、
- 水面から上の部分を別レイヤーにコピー
- コピーした画像の上下反転
- レイヤーマスクのグラデーションを使って境界線を自然な感じにする
- 反射しているように、実際の風景より上下方向を調整(今回は縮めた)
- 空を伸ばした
- ぼかし(ガウス)でうっすらぼかす
- 元の水面の波になじむように不透明度の調整
- 明るさや必要に応じて彩度の調整
このような8つの工程で作業しました。
全ての方法を取り入れる必要もなく、もっと様々な効果を盛り込んだりするときっと素敵な風景画へレタッチできると思います。
是非、参考にして下さい。
なるほど!分かった。
と言いたいところだけど、初めに『おまけ 反射を使った非現実的風景』というのが書いてあったと思うけど、
あれ、どうなった?
ということで、次に今回の手法の少し応用編を紹介します。
おまけ作品
今回の水面に反射の方法を少しアレンジすると、次の写真を非現実的世界のような写真にすることも出来ます。
この写真を
- 空
- 岩と木
- 水面
の3つに分けて、それぞれ別レイヤーにコピペしました。
また、夜の大都会の写真を持ってきました。
あとは、上記でご説明した内容とほぼ同じようなことをやっていたら、こうなりました。
中途半端な作品ですが、Photoshopとか画像編集ソフトを使わないとできない合成写真です。
是非、オリジナルレタッチ作品を作ってみてください。
今回の内容は、『独学Photoshop』の本で学んだ内容のほんの一部です。
書籍で学びながら、購入者限定WebページではさらにPSDデータをDLしてより詳しく勉強できるので、これからPhotoshopを学ぼうとしている方には是非オススメです。
また、当ブログでもPhotoshopテクニックを紹介していますので、他の記事もご覧ください。
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