Photoshopで背景を伸ばす具体的な方法を紹介。

Photoshopで背景を伸ばす具体的な方法を紹介

今回はこの写真を使い、左右上下の黄緑色部分を消して、オレンジ色の背景を伸ばしていきたいと思います。

方法は、

『コンテンツに応じた塗りつぶし』を使いますが、それでもうまく伸ばせなかった場合や他の方法も覚えておくと便利な方法を紹介します。

ではいきます!

 

写真編集前の基本、元画像のコピー

写真編集前の基本、元画像のコピー

Photoshopを使い、写真に何か手を加えたい時の基本は、元画像(写真)を残して、コピーしたものを編集するようにしましょう!

スネーィル
スネーィル

レイヤーをコピーしたい時は、Ctrl+J でしたね。コピーしたら、元写真の目玉マークを消しておけば、元写真に間違って操作してしまうことは防げます。

理由は、レイヤーを使って編集を加えた場合は元へ復元できますが、レイヤー以外の編集作業を行った場合は、元に戻せません。

 

先生
先生

絶対ではなく ヒストリーや Ctrl+Z で戻せますが、元画像の欲しい部分だけを復元したい。という時には不向きです。なので、レイヤーコピーしてからの作業をお勧めします。

コピー出来たら、次は不要な部分の削除です。

ではいきます。

 

選択範囲で囲み不要な部分の削除

選択範囲で囲み不要な部分の削除

このような元写真の時は、ザックリと選択範囲を囲って、まずは不要な部分を一気に消してしまいましょう。

長方形選択ツールを使いました。

現在のレイヤー構成は次のようになっています。

背景を削除した様子

このようにコピーしたレイヤーでは周りの背景はもう削除されていますが、万が一元写真の一部を復元したい。

となった時は、元写真から部分的に持ってくれば復元可能です。

では次行きます。

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PhotoshopのAI機能で背景を伸ばす方法

PhotoshopのAI機能で背景を伸ばす方法

一気にこのように背景を伸ばすことが出来ました。

それではやり方を紹介します。

 

伸ばしたい部分を選択

伸ばしたい部分を選択

今回はこのように左右と上側を長方形選択ツールで少し囲みました。

この時のポイントは、伸ばしたい元の画像を少し重ねて選択することです。

少し重ねて選択の様子

赤い車線部分が重ねて選択しているところです。

先生
先生

今回は、『コンテンツに応じた塗りつぶし』機能を使いますが、当記事をみて初めてやってみようかな?という方は、試しに1辺だけでいろいろと試してみるのをお勧めします。

その方がきっと感覚がつかみやすいと思います。

 

背景の一辺だけを伸ばしてみた

背景の一辺だけを伸ばしてみた

例えばこのようなかんじです。

『コンテンツに応じた塗りつぶし』を行う為に、周りをトリムした写真の右側だけを『長方形選択ツール』で囲み、伸ばしたのが上の写真です。

ツールの場所はここにあります。

編集 ⇒ コンテンツに応じた塗りつぶし です。

コンテンツに応じた塗りつぶしの場所

すると、このように、PhotoshopのAIが自動で、どの部分を参考に(サンプリング画像として)伸ばすのかを指示してくれます。

デフォルトの場合、緑色で、この辺りの画像をベースに伸ばしていいですか?

伸ばしたらこのようになりますよ。

と、プレビューも表示してくれますので、自分のイメージに近ければ『OK』または『適用』を押すと伸びた背景が出来上がります。

背景の一辺だけを伸ばしてみた

この時の設定は、基本的に初期設定(デフォルト)のままで大丈夫ですが、出力設定だけは『OK』を押す前に確認しておきましょう。

出力設定はどうする?

個人的には、新規レイヤーがオススメです。

  • 現在のレイヤー:現在のレイヤー画像上で伸びる
  • 新規レイヤー:伸びた部分だけ新規レイヤーで作られる
  • レイヤーを複製:現在のレイヤー画像を伸ばしたものがそのままレイヤーコピーされて、別レイヤーで出来上がる

 

背景を伸ばした時のレイヤー構成

左右と上の背景を伸ばした状態のレイヤー構成は、次のようになっています。

背景を伸ばしたレイヤー構成

スネーィル
スネーィル

下から順番にレイヤー構成を見ながら復習してみましょう。

  • 元写真:元の写真データから部分的に復元したい時に保存。ただし、非表示(目玉マークを非表示)にしておく。
  • 元写真のコピー:周りを切り取った画像です。
  • 元写真のコピー2:『コンテンツに応じた塗りつぶし』で広げた部分を別レイヤーで管理している状態です。

きっとここまではほとんどの方が順調にいったと思いますが、問題は次の一辺です。

 

背景が伸ばせない時の方法

背景が伸ばせない時の方法

特にこの写真で、靴の影のところ。

ここはどうやって伸ばそうか。そもそも元の写真ではオレンジの布は内側に織り込んであったので、どうしようか。

ということで、元の写真を確認してみましょう。

元の写真と重ね合わせ

こちら、元の写真と先ほど『コンテンツに応じた塗りつぶし』で広げた画像を重ねてみました。

(伸ばした画像は少し不透明度を下げて、元写真がうっすら見えるようにしてます)

 

まずは同じやり方で伸ばしてみた

まずは同じやり方で伸ばしてみた

まずは、写真の下の部分を長方形選択ツールで選択して、サンプリング部位のそのままで伸ばしてみたところ、右のようになってしまいました。

これは、サンプリング部位(緑色)に靴も含まれているので、当然と言えば当然の結果です。

 

サンプリング不要な部分を調整

サンプリング不要な部分を調整

足や靴の部分は、緑色を取り除いて(サンプリングを外して)みたら、良い感じになってきました。

先生
先生

削除があるのですから、追加もしてみるとおもしろいですよ。

ということで、次は、サンプリング部位を追加してみます。

 

サンプリング部位の追加

サンプリング部位の追加

この赤矢印の部分をちょっと追加したがけで、女性の影の部分が無くなりました。

この様にプレビューを見ながら、いろいろとためしてみると、結構いい感じになることがわかります。

では、ここまでの状態でどれくらいまで背景を伸ばせたのか、確認してみましょう。

 

伸ばした背景の確認

伸ばした背景の確認

この様に伸ばせました。大きく分けると、残りは左右の下の部分です。

レイヤー構成は次のようになってます。

背景を伸ばしたレイヤー構成

次は、『元写真のコピー2』をアクティブ(選択)にして、下に伸ばしていきます。

 

伸ばした背景を使いさらに伸ばしてみた

伸ばした背景を使いさらに伸ばしてみた

次は先ほど伸ばした画像を使い、それを伸ばしてみました。

これに先ほどの女性の下だけを伸ばした画像を合わせてみましょう。

画像の重ね合わせ

見習い
見習い

なんかちょっと違和感強いんじゃない?

と思ったそんな時は、別の方法で伸ばしてみましょう。

別の方法で伸ばす

このような選択範囲を使い、再び『コンテンツに応じた塗りつぶし』で伸ばしてみます。

すると、次のように伸びてくれました。

周りを伸ばし終えた状態

まだこっちの方がいいですね!

それではさっそく、元写真のコピーで周りを切り取ったものを合わせてみたいと思います。

 

伸ばした背景と主役写真の合成

周りを伸ばした様子

ひとまず、背景の伸ばしは良し!とします。

つぎは、赤く囲った部分の復元です。

スネーィル
スネーィル

伸ばした背景と重なってしまっているので、こういう時はレイヤーの順番を入れ替えたりして、一番作業しやすそうな状態に変えてからの作業をお勧めします。

レイヤー順序の入れ替え

今回は、このような順番にかえてみました。すると、こうなります。

レイヤーの順序を入れ替えて作業しやすくする

次の記事もコピーしたレイヤーや複数のレイヤーを同時表示させて、立体感をだしました。合わせてご覧ください。

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伸ばした背景レイヤーの合成

伸ばした背景の合成

ひとまず、伸ばした背景レイヤーを全て選択して、レイヤーの結合を選択して、1つのレイヤーに合体させます。

Ctrlを押しながら、合成したレイヤーをクリックして、複数のレイヤーが選択出来ている状態で、右クリックを押します。

すると、『レイヤー結合』という項目が出てくるので、クリックします。

そしてできたのが、上記の『元写真のコピー5』です。

背景が結合されて、1つのレイヤーになりました。

 

消したい部分をマスクで調整

ベクトルマスク

次はこの二つのレイヤーで合成していきます。

まず、『元写真のコピー』レイヤーを選択した状態で、赤矢印部分をクリックして、レイヤーマスクを追加させます。

スネーィル
スネーィル

レイヤーマスクについてよくわからない時は次の記事を参考にして下さい。

Photohshopでレイヤーマスクの便利な使い方を簡単に紹介
Photoshopのレイヤーマスクについて、原理を簡単に紹介して、実際に使える3つの方法を紹介します。使い方を慣れると、レイヤーの重ね合わせでも活躍できるので、まずは基本的なことを一緒に学んでいきましょう!

 

レイヤーマスクで不要な部分の透明化

レイヤーマスクで不要な部分の透明化

女性の左ひざのあたりはうまくマスク出来ました。残すは赤く囲ったあたりです。

こちらも、削除ではなくマスクなので、ブラシの大きさや

  • 不透明度
  • 流量
  • 硬さ
  • ブラシサイズ

このあたりうまく調整しながら隠して、下のレイヤーにある背景(先ほど周りを合成させて作った背景)で自然に見えるように微調整していきましょう。

 

直線ラインを無くしていくのがポイント

直線ラインを無くしていくのがポイント

上下のレイヤーをマスクを使って調整していく時、このような影のところに残る直線的なライン。

画像を切り取った時のなごりです。

これらをうまく違和感なくぼかしていくと、自然な感じに複数のレイヤーがなじんでくれます。

先生
先生

拡大して、部分的にブラシサイズや硬さを調整しながら自然な感じになじませていきましょう。また、マスクなので、消しすぎてしまった時は、色を反転(白)にして、マスク(目隠し)した部分を表示させて直してから何度かやっていくうちにコツがつかめてきます。

ということで、私もまだそんなにうまくは出来ませんが、このようになりました。

それとなくぼかした状態

レイヤーマスクの様子はこのようになっています。

レイヤーマスクの様子

 

背景を伸ばした方法の完成品、比較

背景を伸ばした方法の完成品、比較

こちらが背景を切り取り、伸ばした完成品です。

もとの背景が、シワの影があったので、その雰囲気はそのまま残るようにしてます。

あとの周りは好みで『クイック選択ツール』や、『コピースタンプ』で調整していけばいいかなと思います。

もとの写真と比較してみましょう。

元写真

こちらが元のオリジナル写真です。

被写体だけを『クイック選択ツール』などで選択して、背景をごっそり入れ替える方法もありますが、今回は元写真の背景を活かしつつ、伸ばす方法をやってみました。

 

ちょっとおまけ『影』を付けるとこうなった

影を付けて浮いてる感じ

背景を伸ばしたついでに、ちょっと影をブラシで少し描き足してみました。すると、なんとなく浮いているように見えませんか?

こちらの女性は床に座っているはずですが、このようなひと手間加えるとまた違った見え方もして面白いですね。

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もっと影を使ったり、マスクを使ったりして立体感を出したい時は参考にして下さい。

 

まとめ

今回の流れをまとめると、10項目になりました。

  1. 元写真をレイヤー複製
  2. 要らない部分の切取り
  3. コンテンツに応じた塗りつぶしでものと写真要素から伸ばす
  4. サンプリング部位によって伸び方は結構ちがう
  5. レイヤーの結合
  6. レイヤーの順番入替え
  7. レイヤーマスクで調整
  8. 切取り境界線では直線的なラインをぼかす
  9. ぼかす方法はブラシサイズや大きさ硬さで調整
  10. 全体表示で完成

という感じです。

是非、Photoshopの練習方法の一つとして実践してみてください。

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