Photoshopを使った画像編集の一つとして、背景をぼかして被写体を強調させる方法があります。この記事では、Photoshopの操作でも簡単な方法を2つ紹介します。
- 選択範囲を作りぼかしフィルターを使う方法
- 選択範囲を作りぼかしツールを使う方法
1.ぼかしフィルターを使う方法は選択範囲を一度にぼかすことができるので、被写体を目立たせたい時や部分的にぼかしを入れる時に便利です。
2.ぼかしツールを使う方法は、ぼかし具合や選択範囲も具合を見ながら調整できるので、自由度は高いですが、少し手間がかかります。
他にも様々な方法があると思いますが、この2つの方法を知っているだけでも画像編集の幅はグッと増えますので、まずはこの2つのぼかす方法を覚えていきましょう!
それでは、選択範囲を作成しぼかしフィルターを使う方法から紹介していきます。
Photoshopでぼかしフィルターを使って背景をぼかす方法
こちらが背景にぼかしフィルター効果を使った写真です。
それでは手順を紹介します。
- ファイルを開く
- スマートオブジェクト
- ウサギの置物を選択ツールで選択
- 選択範囲の反転
- フィルター ⇒ ぼかし ⇒ ぼかし(ガウス)
これで、被写体(ウサギの置物)以外の背景にぼかし効果を付けることができました。
それでは画像で説明します。
Photoshopでファイルを開く
フォトショップを起動したら、Ctrl+Oでファイルを押して編集したいファイルを開きます。
ファイルを開く方法はいくつもありますが、私は
Ctrl+O を押して作業するファイルを選ぶようにしてます。
(Windowsを使っての説明です)
背景をスマートオブジェクトへ変換
ファイルを開いたら、背景レイヤーの赤丸あたりを右クリックします。
すると、スマートオブジェクトへ変換という項目が出てきますので、それをクリックします。
すると、次のようになります。
背景がレイヤー0と名前が変わり、上の図のようになりました。
スマートオブジェクトへ変換することで、元の背景画像データへ戻りたかった時に戻ることが出来ます。
スマートオブジェクトに変換しないでぼかしフィルターなど作業を進めていくと、もとの画像へ手を加えることが出来ません。
(今回の内容でいうと、ぼかしのかかった画像にしか手を付けられません)
でもさぁ、取消しや履歴で戻れるんじゃない?
確かに作業履歴や取消しでしか戻ることはできますが、背景をぼかした後にウサギの色を変えたりした時はその作業も戻ってしまいます。
多少データ容量は増えてしまいますが、慣れないうちはスマートオブジェクトへ変換しておく癖をつけておいた方が、今後の学習時も役に立つので、変換しておいた方が無難です。
フィルター効果(ぼかし)を付ける範囲を選択
選択範囲の方法はいろいろとありますが、今回はクイック選択ツールを使って選択範囲をつくりました。私の場合、選択範囲の指定では一番よく番うのが『クイック選択ツール』です。
この状態でぼかしフィルターをかけると、ウサギさんにぼかしがかかってしまいます。
これでは本来の目的(背景をぼかす)と逆になってしまっているので、選択範囲を反転させます。
選択範囲 ⇒ 選択範囲を反転をクリックします。
これでウサギ以外を選択することが出来ました。
背景にぼかしフィルター効果を付ける
あと少しです!
ウサギ以外が選択されている状態で、
- フィルター ⇒ ぼかし ⇒ ぼかし(ガウス)
を選択します。
半径の大きさはお好みで調整してください。
また、今回はぼかし(ガウス)を選択しましたが、ぼかしフィルターは他にもいろいろとありますので、試しに他のもやってみると面白いですよ!
ここまでで、ひとまず
ぼかしフィルターを使って背景をぼかす方法はおしまいです。
でもせっかくなので、
明るさ・コントラスト・彩度を整えてたのが次の完成写真です。
明るさ・コントラスト・彩度を整えてた
レイヤー構成は次のようになっています。
続いては、選択範囲を作ってぼかしツールを使う方法を紹介していきます。
選択範囲とぼかしツール
次にぼかしを加えるのはこの写真、ピザのアップ写真です。
まずは上記と同じようにぼかしフィルターを使ってぼかしを入れたいともいます。
ん~
なんかこれでも良くない?
レイヤー構成は次のようになってます。
先ほどと全く同じやり方なので、レイヤー構成も同じです。
でも、せっかくなのでぼかしツールを使う方法も一緒に覚えていきましょう!使える方法の引き出しを増やしておくと、何かと便利です。
手順は
- ファイルを開く
- 楕円形選択ツールで選択範囲の決定
- オーバレイで確認
- 選択範囲の境界線をぼかす
- 選択範囲の反転
- ぼかしツールでぼかす
- 明るさ・コントラスト・彩度の調整
- ぼかしフィルターとぼかしツールの比較
この順番で説明していきます。
Photoshopへファイルの取込み
これはさっきと同じです。
次はピザのファイルを読み込みます。
背景レイヤーの複製(コピー)
今回はスマートオブジェクトに変換ではなく、レイヤーを複製して、その複製レイヤーに手を加えていきます。
スマートオブジェクトへ変換しない理由って何かあるの?
理由は特にありません。スマートオブジェクトにしてレイヤーにしてその上にレイヤーを被せてやろうとしたのですが、上手くできなかったので複製して行うことにしました。
こんな理由では怒られてしまうかもしれませんが、Photoshopなどの画像処理の場合、編集した結果が良ければOK!くらいの気持ちでやっていった方が飽きずに続けられます。
楕円形選択ツールで範囲を選択
今回は中心部分以外をぼかしたいので、まず楕円形選択ツールで中心部分を選択します。
選択範囲を決めたら、『選択とマスク』
すると、選択範囲は透明になり、それ以外は赤くなりました。
この赤くなっているのはオーバーレイになっているからです。
選択範囲のオーバーレイ表示
選択範囲の表示方法はいろいろとありますが、今回はオーバーレイにして半透明にした方が分かりやすいです。
選択範囲の境界線をぼかす
オーバーレイにして、その下の方にある
『ぼかし』というところのスライダーを右に移動させていくと、選択範囲の境界線が徐々に変化してくれます。
今回のぼかしツールで、効果の有無が自然な感じになるように境界線もぼかしを付けておくと良いでしょう。
選択範囲の反転
これも先ほどと同じで、赤くなっているとぼかしツールを使っても変化してくれないので、中心部以外(ぼかしをいれたいところ)へ反転させます。
反転させるとこうなりました。
ぼかしツールの選択
ぼかしツールを選択して、ぼかしの範囲や強さなどを設定します。
今回は、
- ハード円ブラシ
- 直径500px
- 硬さ100%
- 強さ100%
これにしました。始めのうちは硬さ100%強さ100%でも、見た目の違いがよくわかりにくいので、極端な数値にして、画像がどうなるのかを確認して覚えていくのをオススメします。
これで写真のぼかしを入れたいところをドラックしていきます。
中央部分は選択範囲で除外されていますので、選択範囲外へはみ出しても全然問題ありません。
レイヤーの表示・非表示で確認
今回作業を加えたのは、背景のコピーレイヤーなので、この目玉マークを何度か押してぼかしツールの効果を確認してみましょう!
ぼかしツール後の明るさ・コントラスト・彩度の調整
今回も明るさ・コントラスト・彩度を調整したのがこのピザの写真です。
なんだかぼかしフィルターと同じじゃない?
ほとんど変わりはないように見えますので、二つを比較してみたいと思います。
ぼかしフィルターとぼかしツールの比較
上は、ぼかしフィルターで、
下は、ぼかしツールです。
二つの画像で、下の方のぼかし具合をよ~くみてもらうと、若干違いが分かると思います。
スマホだと非常に分かりにくいですが、PC画面でみると少し違いが分かると思います。
ぼかしツールでは、写真の奥行きの部分だけをぼかしツールで追加ぼかしを入れました。
このように、部分的にぼかし効果の調整ができるのがツールを使ったメリットです。
ただ、もっと使い方をたくさん知っていると、フィルター機能でもグラデーション効果を使って調整したり、方法はたくさんあると思いますが、一つでも多くの機能を覚えて引き出しを増やすぞ!
くらいの気持ちで試してください。
まとめ
今回は背景をぼかす方法として、
- ぼかしフィルターを使う方法
- ぼかしツールを使う方法
の2つを紹介してきました。
選択範囲を指定してフィルターをかけてしまった方が、簡単に背景全体をぼかすことはできます。
しかし、微妙な変化を加えたいときは、ツールを使った方がよさそうですね。
私もまだまだ勉強中ですので、今回はこのへんで。
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