Photoshopで床と壁に写る曲がった影を作る方法

今回は床と壁に投影された影、曲がった影の作り方を簡単に紹介します。

Photoshop初心者ではちょっと遠慮しがちな「遠近法ワープ」という機能を使いますが、数回練習すればすぐにでも実践で使える手法です。

人や化粧品サンプルのポスター、プレゼン資料などちょっとした作品に是非活用してみてください。

では、いきます!

 

素材の準備

今回用意したのは、こちらの2つの画像です。

  1. フリー素材で見つけてきた女性モデル
  2. 床と壁に使ったタイル素材(これは何でもOKです)

女性モデルの写真は、人物を切り取って使います。

背景は、傾いた背景を真っすぐに直す方法  の記事で使った時の画像と変形テクニックを使って紹介していきます。

 

被写体の切り抜きとコピペ

まずは被写体となる写真をPhotoshopへドラッグして写真ファイルを開きます。

そのあとでモデルさんを切抜きました。

私の場合は「クイック選択ツール」を使い、単純な背景を選択してから「選択範囲の反転」をして、モデルさんが選択されている状態で「Ctrl+C」別レイヤーにコピペをしました。

このような感じです↓

このファイルは閉じずに一旦そのままにしておきます。

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1枚の写真から床と壁の作成

次も元となる1枚の写真をPhotoshopへドラッグして開き、レイヤーをコピペしてから「移動ツール」を使い、立体的に変形させます。

移動ツールでバウンディングボックスの角を「Ctrl」を押しながらマウスでドラッグすると簡単に変形できます。

床と壁は別レイヤーにしておくと後から修整したい時に便利です。

スネーィル
スネーィル

この時の悩みの一つとして、

他のレイヤー(例えば床レイヤー)を変形させたいのに、他のレイヤー(壁レイヤー)画像が動いてしまう。

という時は、レイヤーにロックをかけてから行いましょう。

レイヤーロックの方法

ロックさせたいレイヤーを選択して上にある「鍵マーク」をクリックします。

すると、レイヤー画像が操作できないように固定(ロック)されます。固定を外すときは背景レイヤーと一緒で、鍵マークをクリックすると固定が外れます。

 

背景素材へ人物を合成

写真(画像)ファイルそれぞれの解像度が違うとサイズ感も違ってきますので、バウンディングボックスで「Shift」を押しながら縦横比が変わらないように大きさを調整しましょう。

今回はこのような感じにして進めていきます。

 

曲がった影の作り方

ここからが、当記事の本題です。

影の元となる被写体(今回は女性)レイヤーのコピーを作ります。

他のレイヤーはいったん固定(ロック)しておくと作業しやすいです。

 

レベル補正で色を影色(黒)にしていきます。

調整レイヤー「レベル補正」を追加して暗くすると、レベル補正より下にあるレイヤー全体に反映されてしまうので、全体的に暗くなってしまいます。

そうならない為に、直下のレイヤーだけにレベル補正効果を付けられるように「クリッピングマスク」をかけます。

「alt」を押しながらレイヤーとレイヤーの境目あたり(下記の赤く囲った部分)でクリックすると、クリッピングマスクがかけられ、解除したい時も同じです。

影の元となる黒いシルエットが出来たら、少し左側へずらします。

この時、他の動かしたくないレイヤーが固定(鍵マークでロック)されていると、他のレイヤー画像が間違って動いちゃった!

ということが無いので、レイヤーロック・ロック解除はこまめに使っていくようにしましょう。

次はいよいよ「遠近法ワープ」を使って、影を床と壁に沿ったように変形していく方法です。

 

遠近法ワープの使い方

変形したいレイヤーを選択して、「編集⇒遠近法ワープ」を選択します。

遠近法ワープを押すとマス目が出てくるので、変形させたいところを囲みクリックで配置します。

ひとまずは仮置きなので、このような感じで↓でOKです。

配置ができたら、次は微調整していくので、角の部分を変形させてい部分へ移動させます。

今回は床と壁のちょうど境目にもっていきます。

次は床の部分にもう一度クリックして、マス目を配置します。

このマス目は、「クアッドシェイプ」というらしい…

床部分のクアッドシェイプの角を壁側の角へ持っていきます。

左クリックを押しながら近くまでもっていくと、ピン止めマークが出てくるのでそこで放します。

すると、この一辺がくっつきます。

これで下準備OKです。

変形させたい範囲を2段階(壁と床)に選択できたら、「ワープ」を押します。

ワープを押すと、2つ(クアッドシェイプを作った個数分)の範囲が作られます。

次は、それぞれ角の〇を自由に変形させていきます。

イメージが固まったら、〇を押して決定させましょう。

ここで決定させると「クアッドシェイプ表示」や「ワープで変形」の再調整は出来ないので、なんかイメージと違う。となってしまった時は、

もう一度元となるレイヤー(被写体:女性)のコピーを作り、再び「遠近法ワープ」で編集していきましょう。

 

レイヤー移動で矛盾の整理

影が上にあるのは変なので、レイヤーを移動させて整えていきます。

女性レイヤーを「女性のコピー+(レベル補正:影)の上へ移動させます。

こちらの方が自然になりました。

スネーィル
スネーィル

正確には右足の影が無いとかありますが、今回はパッと見た感じで気が付かない程度までの編集とします。

 

影の輪郭のぼかし追加

女性のコピー(影)レイヤーのサムネール画像を「ctrl」を押しながらクリックすると、変形させた影の輪郭に沿って選択範囲が作られます。

選択範囲が出来た状態で、レイヤーマスクをかけます。

すると、このように輪郭に沿った形でレイヤーマスクが作られました。

作られたレイヤーマスクのサムネイル画像のところをダブルクリックして、レイヤーマスクの調整画面が出てきたら、

ぼかしを少し右へと、エッジをソフトを左へ少し調整すると、影の輪郭が少しぼやけた感じにできます。

だいたいできたら、「OK」を押して決定させます。

ここまでの状態でこのようになりました。

 

影の濃さを調整

最後に女性のコピー(影)レイヤーの「不透明度」または「塗り」のどちらかを少し下げて(今回は不透明度を50%)完成です。

 

まとめ

今回はPhotoshop編集機能の一つ「遠近法ワープ」という機能を使って、影が途中で折れ曲がるような表現を作ってみました。

自分で折れ曲がる任意のラインやポイントを作って変形させて、あたかも床と壁に影が映っているかのように表現にする方法です。

今回は2つの「クアッドシェイプ」で作りましたが、複数のクアッドシェイプを使うと立体的な空間風なデザインも作ることが出来ます。

いろいろと遊びながら試してみると面白いと思います。

そして以下の関連記事で紹介している手法も合わせて使うと、オリジナル作品の幅はもっともっと広がっていくと思いますので、是非参考として下さい。

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